『ほうかご探偵隊』 倉知淳
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著者:倉知淳
出版:講談社(ミステリーランド)
ISBN:4062705745
発行年月: 2004年 11月
本体価格:2,000円 (税込:2,100円)
採点:5.0点
[帯(シール)]
かつて子どもだったあなたと少年少女のための――
ミステリーランド第六回配本
小学五年生経験者必読!
[あらすじ]
クラスを揺るがす連続消失事件。その四番目の被害者に、僕はなってしまった。なくなったのはリコーダー。それも真ん中の棒状のところだけ。飼育小屋のニワトリや、壁に貼ってあった絵など、いったい誰が、何のためにとったのか。僕は、江戸川乱歩好きの龍之介君たちと一緒に、ほうかご探偵隊を結成した。
[感想]
不可解な事件、ミッシングリンク、密閉された室内からの消失、暗号、どんでん返し、犯人との対決、少年探偵団、他の作品とつながるちょっとした仕掛け。児童向けの小説であるにもかかわらず、ミステリの素材をふんだんに盛り込んだ、贅沢な作品である。
登場人物は小学生と学校に関わる人のみ。事件も絵やリコーダー、ニワトリがいなくなるというどこかのんびりとしたもので、作品全体の雰囲気も温かく、懐かしい印象を受ける。何か所か衝撃的な場面も準備されているが、その後の展開には読み手となる子どもたちを意識した気配りが見られ、安心して与えることのできる作品となっている。これは同時に、ミステリ好きな大人が読んでもうならされるところで、鮮やかな逆転劇が気持ちよい。
ミステリーランドのシリーズは、これまでに13作品が刊行されているが、これほどソフトで、しかもトリックとロジックにこだわった作品はない。子どもたちにミステリの楽しさを伝えるという点で、最も成功している作品である。
しかし、これを読んで子どもたちに探偵隊などを作られてしまっては、小学校の担任の先生は困るのではないだろうか。あんなことがあったり、こんなこともあったり、きっと困るに違いない。クラスでこんなことをはやらせてしまうわけにはいかない……のだが、読ませたい。何としても読ませたい。毎日教室で読み聞かせをしたい。小学校教師、五年担任の素直な気持ちである。
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