『ダ・ヴィンチ・レガシー』 ルイス・パーデュー
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著者:ルイス・パーデュー /中村有希
出版:集英社文庫
ISBN:4087604829
発行:2005年 02月
価格:781円 (税込:820円)
採点:3.0点
[帯]
あのベストセラーをしのぐ興奮!
万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチ
――彼は、恐怖という名の“遺産”を遺した。
謎解きとアクションが導く衝撃のクライマックス!
'80年代に書かれた歴史ミステリーの傑作がいま!
[あらすじ]
石油会社に勤務するヴァンスは採掘調査に携わる傍ら、趣味でレオナルド・ダ・ヴィンチの研究を続けていた。偶然にも貴重な手記を見る機会を得た彼は、その中に失われたページがあることに気づく。だが、関わった研究者は次々と不慮の死を遂げ、ヴァンスの恩師もまた犠牲となってしまう。犯人を追うヴァンスは、手がかりを求めて旧知の学者を訪れるのだが、危険はヴァンス自身にも迫っていた。
[感想]
1983年に発表されたものを改稿し、2004年に再度刊行された作品。ミステリといっても謎解きが中心ではなく、ダ・ヴィンチの手記の失われたページを巡る痛快なアクションが売りの冒険小説である。
主人公は石油会社の御曹司。アマチュアのダ・ヴィンチ研究家でもあり、機知に富み、体力にも恵まれた人物である。そして彼と行動を共にするのが記者のスーザン。こちらもまた誰もが振り返るような美女で、銃の腕前はなぜか超一流。まさに絵に描いたようなヒーロー、ヒロインの二人が謎の集団と戦うのだが、銃撃、カーチェイス、古城への侵入とどこをとってもスパイ映画さながらの大活躍。繰り返し命を狙われながら、危機を間一髪でくぐり抜けるところはそのまま007である。
敵側もスケールが大きく、数百年の歴史を持つ教団に世界に暗躍する秘密結社と豪華なのだが、最強ペアと比較すると今ひとつ迫力に欠ける面は否めない。ベールに包まれている間はよいのだが、秘密が秘密でなくなることで怖さも半減してしまう。
作品の改稿が2004年ということで、表計算ソフトのエクセルや、貿易センタービルのテロといった言葉が時折登場するのだが、作品を読んでみるどうも違和感がある。無理に最近のトピックを挿入する必要はなかったのではないか。と思っていたら、翻訳を担当された中村有希さんのページに、その苦労話が出ている。なるほどこれは大変な作業であったに違いない。ダ・ヴィンチの謎について過度の期待は禁物、少々大味だが、もしこんなことがあったらと歴史のロマンを感じながら気軽に楽しむにはよい。
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