« 『QED 鬼の城伝説』 高田祟史 | Main | 『もつれ』 ピーター・ムーア・スミス »

2005.01.16

『バクト!』 海冬レイジ

kaitou01

本の詳細ページへ
著者:海冬レイジ
出版:富士見ミステリー文庫
ISBN:4829162864
発行:2005年 01月
価格:560円 (税込:588円)
採点:3.0点

[帯]
 富士見ヤングミステリー大賞!
 第4回大賞
 名うての賭博師たちに対して、清純派教師・音無素子&
 天才高校生ギャンブラー・国定ヒロトが挑む大バクチ!!

[あらすじ]
 逮捕され、記憶を失って入院した教師・音無素子は、見舞いに来た同僚の錦織に、わずかに残ったギャンブルの記憶を話し始める。不登校の生徒、国定ヒロトを訪ねた日のこと。彼にギャンブルの奥義書を譲ってほしいと頼んだこと。そもそもの原因は、教え子一家を救おうと手を出したギャンブルだった――。

[感想]
 ブラックジャック、ポーカー、ルーレットと全編ギャンブルで埋め尽くされた作品。主人公音無は達人ヒロトに弟子入りし、修行を積むのだが、空気に飲まれて引くに引けない状況に陥っていく痛々しさが何とも楽しい。複雑なルールの説明を避け、初心者である主人公が語るというスタイルをとったことで、その手のものに興味のない読者でも気軽に読める作品となっている。

 莫大な遺産を持つ無敵のギャンブラー高校生と、夜な夜なカジノを渡り歩く妹、この奇抜な設定には戸惑ってしまうが、物語が進むにつれ違和感はさほど感じなくなる。ただし、主人公を含めた三人の造形にもう少し深みがほしい。互いの関わりについても、思いの外あっさりと描かれている。また、ミステリ系の文庫であることから、当然トリックも用意されているのだが、こちらにはそれほど重きを置いていないように感じられる。仕込みはよいだけに、見せ方に一工夫ほしいところである。

|

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15005/2588549

Listed below are links to weblogs that reference 『バクト!』 海冬レイジ:

Comments

Post a comment