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2005.01.08

『シュプルのおはなし2』 雨宮諒

amamiya01

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著者:雨宮諒
出版:メディアワークス/角川書店(電撃文庫)
ISBN:4840227527
発行:2004年 08月
価格:570円 (税込:599円)
採点:3.5点

[帯]
 いつか私は気付くでしょうか?
 大きくなればわかるのでしょうか?
 あの時の、キミノココロに。
 シュプルが紡ぎ出す珠玉の物語。
 第10回電撃ゲーム小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作第2弾

[あらすじ]
 今日もシュプルはおじいちゃんの木箱から一つの品を取り出した。一枚の古びた黒い布きれ。これは、きっとおじいちゃんが大海原を駆け抜けた記念に違いない。そう、海賊と宝の地図をめぐる大冒険だ。

[感想]
 おじいちゃんの箱に詰められた品物を手に取りながら、その由来を物語にしてしまうシュプル。汚れた布が、古びたランプが、想像の翼に乗って物語の世界の中で羽ばたいていく。新しい感性で描かれた生まれたての童話である。

 今回のお話は、海賊船と幽霊、そして心を持った人形をテーマにした三つ。特に幽霊譚はよくできている。おじいちゃんの冒険ではあるが、若きおじいちゃんはなぜかシュプルと同じ姿をしている。そして親友のムルカはあるときはトレジャーハンターであり、またあるときは人形作りの職人であったりと、お話ごとに、設定が全く違う。こんなところも楽しみの一つだろう。そしてお話が終わると、おじいちゃんはシュプルの物語を思い出しながら、そっと品物に触れて回想に浸る。本当はどんな出来事があったのだろうと読者自身が想像できるのもまた嬉しい。

 ムルカはいったい何者なのか、どうしてシュプルと常に一緒にいるのか。また、語り手のシュプルはどんな病気なのか、父親はどうしているのか、気になるところがたくさんある。それだけ魅力ある物語ということなのだろう。ガールフレンドのアロワと、いつまでも仲良く、そしてたくさんのお話を聞かせてほしいものである。

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